ボドボド座談会 第02回
〜ボードゲームとTRPG 前編〜
当サイトの住人である“あじのり”と“宮藤”の意味の無い雑談を掲載する企画「ボドボド座談会」。
第02回、第03回と2回に分けて"ボードゲーム"と"TRPG"についての話を展開したいと思います。
前編である第02回目は、宮藤が見つけたとあるボードゲームについての話が中心です。
それでは、お手元にプレイヤーシートとダイスを用意して御覧下さいませ…
〜今回の話題〜
宮藤(以下、宮):
あなたは一冊の本を見つけた。あなたはこの本を開いて見ても良いし、無視をしてもよい。
あじのり(以下、あ):
それじゃ、手にとって中身を見る前に装飾とタイトルを確認したいんですが。
宮:
良いでしょう。ダイスを振ってください。
あなたの図書館スキルは60です。(※1)
あ:
ダイスの目は67。失敗ですな。
宮:
ふむ、では…
「あなたは本の題名を読むことは出来なかった。だが、非常に古い本である事は分かった」
と、しましょう。
あ:
『う〜ん、外見からして中身も劣化して読めそうもないな』と言いつつ本棚に戻します。
宮:
おや?戻しちゃうのですか…?勿体無いですねぇ…
あ:
まぁ、PL的には開きたいのも山々だけどPC的にそうゆうキャラじゃないから〜ってか、ゲーム的には絶対開かないといけない所をあえてしないってのもTRPGの面白い所だからな。(GM泣かせ (※2)
宮:
うん、そういうアドリブを楽しめるのがTRPGの良い所だよね…
と、いう訳で今回はテーブルで出来るゲームの話ですよ、旦那!
あ:
うむうむ。
〜ボードゲームについて〜
宮:
海外ではメジャーでも日本ではあまり有名ではないボードゲームも一杯ありますからねぇ
あ:
ってか、近年ではテレビゲームの方がメジャーだからな。なかなかテーブルでやるゲームは見ないな。
でも、モノポリーとかは面白いわ(人を陥れるのが特に
宮:
モノポリーは面白いね、土地を買って投資をして…プレイヤーの性格が結構出てしまうゲームだしね。
あ:
あれは、これでもかってぐらい露骨に出るな。友情破壊ゲー(※3)だわ。
宮:
さて、そんな数あるボードゲームの中から一つ。私が推したいゲームが御座います。
あ:
なんぞ?
宮:
それは「Cluedo(クルード)」というゲームなのですよ…
あ:
クルード…なんか聞き覚えあるな。
〜華麗なる洋館殺人事件〜
宮:
Cluedoは英国生まれのゲームなのですが、日本には1970年代に入ってきたそうです…“推理ゲーム”、“探偵ゲーム”等と言った方がイメージが湧きやすいかもしれません。ミステリー好きにとっては、舞台設定やゲーム内容が実に脳汁たらたら物なんですよ。
でも、欲しいけど…残念ながら新品は手に入らないし中古も出回ってないし…そんな時に、とある中古店で見つけてしまったのです…
あ:
あー、以前に中古店で買ったやつね〜
ってか、ボードゲームで推理物ってのも珍しいよな。
宮:
うん、中々無い物だよね。
それに、推理物っていうと一度プレイしたら後はパターン化するっていう感じのイメージがあるけれど…Cluedoではそんな事もないのですよ。
あ:
ほー
宮:
さて、それは何故かと解説する前に…
Cluedoとは一体どんな物なのか、それをご説明いたしましょう
あ:
よろしく頼む。
レトロな絵が栄えるボードゲーム「Clue」
後になって調べた所、これはそれなりに古い物だと判りました
宮:
さて、これが私の買った「Clue」です。
名前は少々違いますが、全く同じゲームですのでご心配なく。
あ:
そういや〜推理物って話だけど、要するにボードゲームに参加してる人の誰か一人が犯人を突き止めればおkって話なのかい?
宮:
そうそう、そう言う事。
プレイヤーは登場人物を操作して色々推理をしていくから、どちらかというとRPG的要素があるかもしらんね。
あ:
また、珍しいタイプのボードゲームだな。
〜名探偵になる為に〜
宮:
それでは、順を追って簡単な解説を入れて行きませう。
あ:
おうおう
宮:
まずは、舞台設定から…
舞台は人里離れた洋館。そこで、館の主が殺害されるという事件が発生してしまいます。容疑者は、その時に館に居た6人の人間。プレイヤーは館に居る人間となって、事件の真相を暴かなければならないのです。
あ:
気になったんだが、犯人はプレイヤーのうちの誰かがやるのか?
宮:
犯人、凶器、犯行現場を推理するのがこのゲームの目的なのだけれど、それは完全に“ランダム”で決まるのだよ。つまり、誰もが犯人を知らず、凶器を知らず、現場を知らない。そんな状況でゲームが始まるのだよ。
あ:
ほー、って事は参加したプレイヤーは全員何も知らないってことなのか。
宮:
そうなんだよ。何も知らない状態から、手探りで捜査をしていくのさ。
犯人、凶器、現場はそれぞれカードを使って決めるんだ。犯人カードが6枚、凶器カードが6枚、現場カードが9枚ある。
その中からそれぞれ一枚ずつランダムに決めて、それを封筒に入れて誰も見られないようにするんだよ。そして、残りのカードを全員にシャッフルをしてから配るんだ。
犯行現場、凶器、犯人のカード
この中から一枚ずつ抜き出して、封筒に入れたらゲームが始まる
あ:
なるほどな、そんでそこから推理していくのか。
宮:
うん、お互いに何を持っていて、何を持っていないのか…
それを探りあいながら、誰も持っていない3枚のカードを推理するんだ。
あ:
なるほど、でも互いに持ってないカードを確認し合うだけないら簡単にわかっちゃうんじゃないかえ?
宮:
確かに、見せ合うだけならば簡単に分かっちゃうよね…
それでは、このゲームの推理の手順を説明しましょうか。
あ:
うむ。
〜犯人は誰なのか〜
事件の起こった洋館の見取り図を模したボード
プレイヤーはこの館を歩き回って、事件の真相を探る
宮:
これがゲームの中心になるボードです。洋館の見取り図だね。
あ:
うむうむ。
宮:
そこに、マス目が入っているから分かるだろうけど…プレイヤーはサイコロを振って双六のように移動をしていくんだよ。そして、目的の部屋についたら推理をするんだ…例えば、「犯人はミスター・グリーン、凶器はピストル、場所はここだ。」っていう風にね。
もし、この推理に合致したカードを持っている人が居たら、その人は推理をしたプレイヤーにそのカードを一枚見せなくてはいけないんだ。
あ:
なるほど、確かにそれならただ単につき合わせるだけって単調なゲームにならなくなる訳だ。
宮:
それに、自分が持っているカードをワザと宣言をして相手を混乱させたりしても良いしね…プレイヤー同士の心理戦を楽しめる訳だよ。
あ:
なるほど、それは楽しそうだ。
宮:
そして、全てが分かったら…犯行現場へ向かい、そこで真犯人を告訴するのだ。
ここがこのゲームのクライマックスだね、格好良く決めると気持ち良いぞ。
事件の真相は黒い封筒に入れられている
告訴をして、封筒の中身を開ける時が一番緊張する
あ:
なるほど今度やるしかないな。
宮:
これは、なるべく大人数で集まると面白いゲームだよ…
ただ、お酒を飲みながらだと頭が回らなくて大変かもね…
あ:
まぁ、TRPGもそうだけど酒入るとダメになるらしいからね。
暴走する的な意味で。(※4)
宮:
うむ、確かにな…やっぱり素面でやるのが一番だね…
あ:
まぁ、ね。
ただ、飲んだらどうなるのかも一度やってみたいな。
宮:
あ、それも面白そうだが…GMが大変なのは目に見えている…
頭を使う非常に面白いゲームだが、残念ながら現在では新品での入手が難しい
-続-
:備考
(※1)図書館スキル
TRPGではキャラクター毎に能力が数値で設定されている。その数値を使って、探索や戦闘を行う。
ちなみに、図書館スキルは「クトゥルフの呼び声(Call of Cthulhu)」で登場するスキル。
(※2)PL、PC、GM
PLはプレイヤー、PCはプレイヤーキャラクター、GMはゲームマスターの略。
(※3)友情破壊ゲー
ボードゲームのみならず、様々なジャンルのゲームで存在する恐ろしい物。
今までの楽しい雰囲気が一瞬にして崩れる可能性を秘めた魔具である。
(※4)飲酒時のゲームについて
飲酒をしながら行うTRPGやボードゲームは往々にしてグダグダになる。
ただ、そのグダグダ感が楽しい時もあるが…それは極めて希な事だろう。
なお、二日酔いになっている時にやるのも危ない。